スープカレー大使

 を自任する大泉洋だが、別に北海道のスープカレー業界(そんなものが
あるのかどうか知らんが)から任命されたわけでもなんでもなく、洋ちゃんが
勝手に言っているだけだ。
 森崎博之は、ちゃんと正式に任命されて、任命書までもらっている”大使”が
ある。それは、モリの地元、「東川町の観光大使」。それって何をするのかと
言えば、モリいわく「任命書と名刺300枚もらって終わり。あとな〜んもない」
だそうだ。「活動として、”東川をPRしてください”ってんだけど、俺、
もとからしてたからね。」
 安田顕も、地元「室蘭のふるさと大使」だと何年か前から言っているが、
全然浸透してないような気がする。室蘭の人も、顕ちゃんがふるさと大使だって
知らないみたいだもん。
 ナックスでそういう話が出た時、洋ちゃんが「俺もなんか任命されてた」って
思い出したのが、「北海道健康大使」なんだって。”思い出した”ぐらいだから
別になーんもしてないな。名前を借りられてるだけじゃん。一日駅長みたいな
もん?だいたい、病院大好き、薬大好きな洋ちゃんが健康大使なんて、
笑わせるね!洋ちゃんは、病院行って「たいしたことありませんよ」って
言われたら怒るタイプ。「そんなことないですよ、ボク具合悪いんですから」って。
洋ちゃんはたくさん薬を出してくれる病院が好き。一日一回飲めばいい薬よりも、
朝昼晩三回きっちり薬を飲みたい。


 シゲが「大泉、スープカレー大使もあるじゃん」と言うと、
「あれは俺が勝手に言ってるだけだから」「そうなの?!」。
ということなのだが。勝手にやってるスープカレー大使のお仕事は、
一番熱心でいらっしゃる。洋ちゃんのおかげなのかわからないけど、
昨年から今年にかけて、ここ九州でもスープカレーというものを
少しずつ見かけるようになってきた。札幌のスープカレーのお店が
福岡に出店したり、インスタントのカップスープみたいなので、
スープカレーが発売されたり、ベル食品さんの洋ちゃんプロデュースの
カレーみたいな感じで、温めて自分で具を入れたらいいだけのレトルトの
スープカレーがスーパーで普通に売られるようになった。
 ハウス食品さんから、札幌らっきょ監修の「スープカリーの匠」っていう
クッキングタイプのスープの素も発売されたし、私が今、一番気に入って
よく使っているのは、フレークタイプのスープカレー用カレールウだ。
横浜のコスモ食品という会社が出していて、「今までとは違う、たまには
こんなカレーいいかも スープカレー シャバシャバ」って書いてある。
なぜこれがいいかというと、量が作れる!レトルトのは値段が高いのに
量が少ない。私はとにかくスープが大好きで、具はいらないから汁だけ
飲みたいってくらい。だからスープカレー作った日には、ラーメンの
替え玉ならぬ、替えスープで、具はいつまでも皿の中に入ったまま
スープだけをすすり、汁だけをおかわりするのだ。
 今やこんな贅沢をできるようになったが、ほんの一年前までは、
スープカレーといえば、ベル食品さんの、洋ちゃんのスープカレー
スープしかなかった。しかも、関東地区などではローソンで普通に
買えたらしいのだが、九州には売ってなくて、通販で取り寄せるしか
なかったのだ。デパートの北海道物産展などで、売っていないかと
探し回ったけどナシ。
 そんなある日、普通のスーパーの片隅で時々やってる駅弁フェアとか
北海道フェアみたいな小さな特集コーナーで、洋ちゃんのスープカレー
ポスターが貼られているではないか。こんな所で売ってた!
もう嬉しくて、持ち金全部はたいて、そこにあったスープカレー
10箱だったか12箱だったか全部を買い占めたことがあった。
売り場のおばちゃんが喜んでくれて、「あんたこのポスターの人、
好きなの?」と言って、用済みになった洋ちゃんのポスターをはがして、
くださったのだ。うれしかったぁ。