釣りバカ撮影中!

 ゴルゴより・・・


顕「いかがですか現場は?」


洋「さすが釣りバカ日誌という感じでございますね」


顕「バカばっかり?」


洋「言ったね、おまえは!お前は一生出れないね、釣りバカ日誌


顕「聞こえてない、聞こえてない」


洋「東京に大泉撮影所ってあるんですよ。大泉学園とかがある所で、
  正式名称は”東映東京撮影所”っていうんだけど、みんな全員
  ”大泉”って呼んでる。そこに事務所の車で入るわけだけど、
  受付で「関係者です」って言うと駐車の札をもらえて中に入れる。
  マネージャーがただ「大泉です」って言うとわからないだろうから
  「釣りバカの大泉です」っていうわけですよ。なんだ?俺はただの
  釣り好きか?ウイーンって窓開けて、マネージャーが
  「釣りバカの大泉です!」って。
  私に限らずみんなそうなんだろうと思うんですよ。
  「釣りバカの石田ゆりこです」とか。みんなあそこに入ってくのは
  釣り好きなんだっていう感じがしておもしろかった。

   スタッフがだんだん年輩になってくるわけ。映画のメイクさんが
  一人いらっしゃるんだけど、こういうと、ナンだけどかなり年輩な
  わけですよ。僕の髪型なんてめんどくさいから。髪の毛巻いたり
  しないといけないし、最初のメイクさんはわからないところもある。
  内巻きにされたんです、僕の頭全部。そうするとおばちゃんになる。
  いつもはハネ気味の外巻きなんだけど、全部がピタッとはりつくような
  髪になります。大御所のメイクさんですからそうそう言えない。
  「できあがりました、ハイどうぞ」って言われてから僕、一生懸命
  外巻きにするわけです。
  そのメイクさんにお話を聞いてみた。「もう釣りバカは長いんですか?」
  って言ったら「いえ、途中からですよ。ここ何作かですかねー。その前は
  ずっとね、寅さんやってたの」


「は〜〜〜〜〜っ!」  


(とにかく寅さんの映画が大・大・大好きな顕ちゃん。大きく反応。)


洋「聞きました?安田さん。私のメイクをしてくれている人は、何十年も寅さんを
  撮ってた方なんです。」


「あ〜〜〜〜〜っっ!」


(5月9日のモバCUEで、顕ちゃんは”大・大・大好きな山田洋次監督の歴史を
 辿る「山田洋次の原風景」という展示会が日本橋高島屋でやってると聞き、早速
 行ってきました。”と言って、唯一記念撮影の許されている『男はつらいよ
 くるまやの再現セットの写真をアップしていたぐらいのファン。)



洋「(得意げに)渥美さんをメイクし、おいちゃんをメイクし、さくらをメイクした
  方が、今、私の頭をメイクしてるんですよ、安田さん!」


顕「一生、内巻きでいってください!絶対に言わないでください!」(一同爆笑)


洋「私もそう思いました。あーこんな幸せなことはない。その手ですよ。寅さんの
  髪をつくった手が私の頭を内巻きにしたんです。」


顕「私はこんな羨望の眼差しをしたのは、あなたが春一番さんに会った時
  以来ですよ。」


洋「同じレベルで語るなって」


(明日に続く)