「東京」という影

 大学の演劇研究会に入って、友達とワイワイお芝居するのが楽しかった
チームナックスのメンバー。その頃の愛読雑誌、憧れを持って読んでいた
演劇ぶっく』に、こんなに普通に載るようになるとはね。
 8月号には、私の観たナイロン100℃の『カラフルメリィでオハヨ
〜いつもの軽い致命傷の朝〜』出演者の対談なども載っていたので購入。
あらためて舞台の写真を見ると、やっぱり大倉孝二さん、圧倒的にかっこいい。
それと、患者チーム、ガーゼのキルティングみたいな白いパジャマが気持ち
よさそうで、かわいい。

 演ぶには、チームナックス結成10周年企画として、“大感激ぶっく”という
連載コーナーがあるのだけど、それとは他に、別々に、「佐藤重幸」と「音尾琢真
のインタビュー記事が載ってるんだもの。全然違う演目のお芝居で。 
 琢ちゃんの写真、モノクロだったけど、かっこよく写ってたわ。
 そしてリレーコラムの“大感激ぶっく”は、前回の顕ちゃんに続いて今回は
シゲのはずが、琢ちゃんが担当。
 昔のナックスの芝居では、よく踊るシーンがあったけど、私なんかは
あれを見ても笑っちゃう。でも琢ちゃんは、本当にかっこつけて“カッコ良く”
ダンスを見せたかったのね。『ESCAPER』のオープニングのダンスシーンで
リーダーが振り付けを忘れて仁王立ちになったけれど、真ん中だったので
「俺はこれでいいんだ!」的に開き直ってた、っていうエピソードは、今までも
何度となくナックスメンバーが口にしていた。あの時、琢ちゃんは「もう一回
最初からやり直させてくれー!」とお客さんに叫びたい気持ちだったのか。
お客さんに気づかれたとしても、ウケたらそれでいいじゃない、って私は
それぐらい気楽にしか考えてなかったけど、メンバーは真剣だったんだね。
それでいつまでたってもあの頃のことが悔しくて、エピソードとして何度も何度も
しゃべっているのね。って、今回の琢ちゃんの文章を読んで思った。
 「やっぱ愛だ。」が信条の(?)琢ちゃんの好きな演目『LOVER』の頃はまだ、
舞台に上がっていることをリラックスして楽しんでいたが、その数年後には
「東京」という影を見始めて、どんどん肩に力が入っていくことになる―――
琢ちゃん、文章上手だね。次、シゲちゃんがうまくつなげてくれるといいな。
 先週末の金曜日は、顕ちゃんと洋ちゃんのゴルゴルゴを東京から生放送して、
それが終わってから、これまた東京に仕事で来ている琢ちゃん、シゲちゃんが合流
してみんなでご飯食べに行ったみたいだけど。しかも琢ちゃんとシゲちゃんは
その日の午前中、一緒に仕事していたって言ってたけど、東京でなんの仕事を
二人一緒にしていたのかしら。
 このように普通に東京でメンバーが集結するようになった今、「東京」という影は
一体どんなかたちになったのでしょうか。